大学を中退したフリーターがバイクで放浪する話②

小説

(このブログはamazonなどアフィリエイト広告を含む場合があります)

ここでは芸術性・カリスマ性・そして男としてモテる力が得られるだろう私が歩む輝かしい未来を記し、その英断の根拠となる私の考えも一緒にお届けしたいと思う。

大学を中退し何をしようが怒られることのない高尚な身分になれたわけだが、私は途方に暮れていた。なぜだか体が重い。ありとあらゆることが面倒臭いのだ。その諸悪の元凶は4畳半の部屋にあるのではないかと考えられる。快適なベッド、シャワー、モーニングコーヒー。ありとあらゆるものが整っている楽園。そんなところにいては20代の有り余ったるほどエネルギーはもはや不要である。

このままではいけない。私は心の底から思った。

私は家を持たないことにした。

アパートも無料ではない。3万円とはいえ30時間という貴重な時間を支払わなければならない。光熱費だってバカにできない。お金が色々かかるのである。

しかし1ヶ月前は私も21歳のぴちぴちムチムチな大学生だった。家なんてものはもはや必要ないのである。雅子さえいればなんだって大丈夫。雅子は僕をどこまでだって連れて行ってくれる最高のパートナー。

これから私は長崎あたりに行き、雅子と寝食をともにしようと思う。

宿には泊まらず野宿し、服は川の水で洗い、川で水浴びをする。釣りをしたり図書館で本を読んだりし、中世ヨーロッパ人も驚愕するであろう暇な時間を謳歌しようと思う。

お金のかからない生活。しかし充実した生活を送れることだろう。


タイトルとURLをコピーしました